今回は、ダブルスのレシーブの基本と戦術をお話しします。
ダブルスのレシーブって、シングルとガラッと変わってどうしたら良いのか難しいですよね。
特に指導者のいない環境でやっている場合なんかは
フォアで取るべきなのかバックで取るべきなのか分からないということもあるでしょう。
また中級者以上の場合は
「待ち方」の問題、つまり、短いのと長いのどちらを待つべきなのかとお悩みの方や、
積極的にチキータした方が良いのかそれともストップ、ツッツキ系の方が良いのかと悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。
この記事をご覧になれば、このような「ダブルスのレシーブ」に関するお悩みは解消します。是非最後までご覧ください。
ちなみに、ダブルス基本戦術とサーブからの展開はこちらでお話ししています。この記事の後に、よろしければご覧ください。(記事終わりにもリンクは貼っておきます)
ダブルスのレシーブの基本
ではまずダブルスのレシーブの基本についてお話しします。
特に今回は
・構える位置(前後)
・待ち方(意識)
の3点について解説します。
[初級者~]フォアで取るかバックで取るか[結論:フォア]
まずダブルスのレシーブはフォアで取るかバックで取るかですが、基本的にフォアで取りましょう。
通常はフォアで構えてフォアで取り、例外的に回り込んでバックで取るというのが基本です。
フォアで取れという理由は、フォアで待った方がロングサーブが来たときに打ちやすいからです。
また、完全なロングサーブだけじゃなくて、相手のサーブが意図せず台から出てる場合にすかさずドライブというのがやりやすいというのもメリットです。
つまりまぁフォアで待った方がロング系、ハーフロング系に強く、基本的に攻撃的にプレーできるのが大きなメリットです。
初中級者でよくみられるのが、バックでツッツキしに行くパターン(昔の私もそうでしたが)。
たしかにツッツキはバックの方が得意で安定するという人の方が多いです。が、バックで構えてしまうとロング系に対して強く出れず、相手からすると怖さがありません。
サーブ出ちゃってもいいや、ロングでいいや。となって、相手のサーブの回転が上がることにもつながります。
なので、初級者の方であってもダブルスのレシーブはフォアで構えるようにしましょう。
フォアはツッツキがむずかしい。という方、フォアのツッツキ、ストップはいずれにせよシングルスでも必要になりますし、なんとか練習して出来るようにしましょう。
特に、初中級者の試合ではサーブが出ている場合が多いので、フォアで構えて出てるサーブは全部ドライブしましょう。
[初級者~]シングルスよりも前に構える(ラケットを台に置く)
これはどういうことかというと、台上プレーがしやすいように初めから前に構えるということです。
ダブルスのサーブはシングルスよりもショートサーブが多くなります。
なぜならフォア側にしか出せないから。
シングルだとロングサーブもバックに出せて、そうすれば一発強打される危険がすくないため、比較的ロングサーブも出しやすいです。
が、ダブルスではロングサーブもフォアに出すしかありません。がそれは怖いです。
なので必然的にシングルスよりもショートサーブが多くなります。
となれば、そのショートサーブに対してレシーブしやすい位置に構えることが重要。
その位置の目安が「いつもより前で、ラケットを台におけるくらい」です。
文字ではなかなか伝わりにくいと思いますので、実際の卓球選手の構えを画像で見てみましょう。
(画像粗くてすみません。私の問題です)
特に上の画像を見ていただければ、ラケットを台に置けるくらい前にいるのが分かります。
ちなみに画像は松平健太選手です。是非参考になさってください。
もちろん厳格にこの位置でないといけないということはありませんし、プロ選手でもそれぞれ位置に差はあります。目安としては「ラケットを置くくらい」の位置が基本です。
[中級者~]常にロングサーブ、出てくるサーブを待つ
1,フォアで2,台上プレーがしやすい位置に構えた
という方は、構え方の基本はそれでオッケーです。
では次に、待ち方の意識の部分です。「どんなサーブが来るのを待つべきか」を考えましょう。
具体的には、ショートサーブを待つのかロングサーブを待つのかです。
多くの人は構えのままにショートサーブをまって、ツッツキ、ストップなどをします。
が、私はロングサーブを待った方が良いと思っています。
具体的には「サーブがちょっとでも出てたらドライブする」という意識で待つわけです。
私の場合は、詳しくは↓でお話ししますが、「1mmでも出てたらドライブ」という意識で待っています。
この理由が、そう意識しないとなかなかハーフロングをドライブできないからです。
まず、前提として中級者までのダブルスのサーブは出ている場合がかなり多いです。
え!ほとんどショートサーブって言ったやん!というそこのあなた、そうです。
みんなショートサーブを意識して出してはいるんです。が、実際に2バウンドしているかは別です。
次ダブルスをするとき、よく見てみて下さい。中級者層の試合だと結構な割合でワンバウンドで出てきます。
明らかなロングサーブでは無いけど、しっかり見れば出てるという場合がかなり多いです。つまりハーフロング。
何なら、高校生とかだと県トップレベルでもほとんど出ているというのはざらにあります。
なのに、それをツッツキ、ストップしちゃってる人がほとんどなんですね。もったいない。それはショートサーブが来るという意識でいるから。
「出てくる」のを前提としておくと、ちょっとでも出たら打てるので、先に攻められる回数が圧倒的に増え、勝ちに直結します。
ちなみにハーフロングに対するドライブですが、何も一発で決める必要はありません。
ハーフロングを一発で打ち抜こうとするとかなり難しいです。重要なのは「先に攻める」ことです。なので、ループでも大丈夫です。打ちに行ってミスするよりはしっかり回転をかけて入れましょう。
チキータする?しない?
ダブルスでチキータするかしないか問題。
これはパートナーの好みによるかなと思います。
パートナーが速いラリーの方が好きなのか下回転からの展開の方が好きなのかの違いです。
速いラリーが好き、上回転で打たれても平気なら積極的に使っても良いでしょう。
ただ、どちらかというとレシーブはツッツキかストップからを練習している人が多いので、
ストップやツッツキの方が無難ではあるでしょう。
チキータの後の4球目って横回転が残ってたりして打ちにくいという方、結構いませんか?
特に他人(ペア)が打った球に対する3球目に合わせないといけないので、ダブルスでチキータをすると4球目が打ちにくいという方は結構多いです。
もしこのようにペアが打ちにくいなら、チキータはなるべく避けたほうが良いかと思います。そういう場合はアクセントとして使う程度にした方が無難かと。
レシーブのサインは出すべきか
最後にレシーブのときのサインについてです。
結論は
出してもいいけどレシーバーはそれに拘り過ぎるな
です。
レシーブのときに、
1.レシーブの種類
2レシーブのコース(長短含む)
をサインで出すというペアも結構いますよね。
ただ、私が思うのがそれに拘り過ぎてミスしてること多くね?ってこと。
例えば、「ミドル前にストップする」というサインを出したときに、相手のサーブがハーフロングで微妙に長い場合。
本来であれば、↑でも書いたようにちょっとでも出てればドライブしてしまった方が良いですが、
サインを出しててそれしか頭に無いから、どうにか「ミドル前にストップ」しようとしてミスする、あるいは浮いちゃうというパターン。
この場合、仮にミスらなくても、出ているサーブを見逃してる時点でよろしくないです。
というように、サインを出すことで「これをする!」と頭で決めてしまって、思っているのと違うサーブが来た場合でもそれをしようとする人が多いかなと思います。
例えばストップのサイン出してていきなり上系のサーブ来たときどうするんですかね。咄嗟にストップできるんですか?質高いストップが出来りゃいいですけども。
実際にサインを出すなら[例]
で、ここまでサイン否定派みたいなことをお話ししましたが、現役のときは私は出してました。
ただ、前提としてペアと「一応出すけど他のレシーブする可能性全然あるしな」ということをお互いに話し合った上で、です。
↑のように、「絶対にこのレシーブする!」ってなるくらいなら出さない方が良いでしょう。
つまり、「一応今の段階でこれしようと思ってる」という意味で出すけど、別にどんなレシーブしても良いという考え方をしていました。
1mmでも出てたらループ、出てなかったときに○○する(○○はサインの内容)
って考えてました。
(ちなみにこの考え方すごいおすすめ。中級者のダブルスはこれが正解だと思う。)
ちなみに実際に出してたサインはこの4種類。
2.ツッツキ(コースも指定)
3.フリック(コースも指定)
4.チキータ(コース指定なし)
4種類といっても、8割くらいが1or2のストップorツッツキでした。レシーブで変にリスク負うのはダブルスでは違うかなと思っていたので。
ちなみにストップとチキータでコース指定をしない理由は、すると難しいから。
そもそもストップってツッツキより難しいのに、コースも指定しだすとミスが増えるから、コース指定するよりは、どこでもいいから「低く短く」に意識を向けていました。
出しても良いけどそれに拘らず、予想外のサーブが来た場合はそれに合ったレシーブしたほうが良い
ですかね。
1mmでも出てたらドライブするというのは特に効果的で、勝ちにも直結します。是非お試しあれ。
それでは今回は以上です。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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