板厚が性能に及ぼす違い[結論:薄いと回転、厚いとスピード重視]

2本のラケットの板厚を比較した画像 用具メモ
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今回は、ラケット選びにおいて超重要な要素、板厚についてお話ししていきます。

こちらの記事でもお話ししましたが、ラケット選びにおいて板厚は最重要要素です。

つまり、何よりも重視して選ばねばなりません(私見ですが)

そのためには板厚になるとどうなるのか、板薄になるとどうなるのかをそれぞれ知っておく必要があります。

なので今回は、そんな板厚についてのお話しです。

あなたに合ったラケットを選ぶために重要な知識になりますので、概要だけでも覚えていただけると幸いです。

結論[厚いとスピード、薄いと回転重視]

まず一言でお伝えします。

板厚ほどスピード重視、板薄ほど回転重視です。

では詳しく解説していきます。

厚いほど反発力が高い

まず、板厚について一言で大雑把に表現すると、厚いほど反発力が高くなります。

 

なんで?という方は、アルミホイルと鉄板を思い浮かべてください。

アルミホイルも鉄板も同じ金属です(厳密には別な素材ですがそこはご容赦を・・)

では、それぞれが床に置いてあってそれに上から物を落としたと想像してみてください。絶対鉄板に落としたときの方が高く跳ねますよね。

これは、アルミホイルがペラッペラで薄く、鉄板が分厚いからです。

少し難しく表現すると、分厚い方が相対的に硬くなるため、エネルギーが吸収されずに反発するのです。

 

このアルミと鉄板というのは極端な例ですが、これはラケットでも同じです。

つまり、ラケットも板が厚いほど反発力が強くなるのです。

卓球に置き換えて[厚いとスピードが出る]

では、これを実際に卓球に置き換えて考えましょう。

先ほど、厚いほど反発力が強くなると言いました。

これを卓球でよく言われる用語に置き換えると・・・

まぁ、単純にスピードが速くなります。

もう少し詳しく言うと、球離れ、ボールスピード共に速くなります。

 

一言で言うなら

板が厚いほどスピード重視

という認識で間違いはありません。

↓余談です。

球離れって?ボールスピードって?
卓球における「はやさ」とは2種類あって、「早さ」と「速さ」があります。
「早さ」が球離れ、「速さ」がボールスピードです。
ピッチの「早さ」とボールの「速さ」と置き換えるとわかりやすいかもしれません。

薄いほどしなりがある[球持ちが良い]

では逆に、薄いとどうなるのでしょうか。

一言で言うと、反発力が無い代わりにしなりがあるということになります。

先ほど、厚いほど反発力があるというお話をしました。

つまり、薄ければ薄いほど反発力は無くなります。

では、薄い板のラケットに良さは無いのでしょうか。

そんなことはありません。薄ければ薄いほど、打球時のしなりが生まれます。

逆に言うと、厚ければ厚いほど反発力がある代わりにしなりは失われていきます。

 

ちなみに、しなりというのは他の用語で球持ちと表現されることもあります。
厳密には違うような気もしますが、実際同じような意味合いで使われています。

しなりって何?[うちわと扇子の違い]

「しなり」って何!?という方は、うちわをイメージしてみましょう。

うちわであおいでいると、ぐにゃぐにゃ曲がりますよね?

あれがしなりです!つまり、しなり≒曲がりと表現してもいいかもしれません。

逆に、例えば扇子はあおいでもぐにゃぐにゃとは曲がりません。

 

つまり、しなりがあるのがうちわ無いのが扇子です。

しなりがあるとどうなるの?[回転がかけやすくなる]

では、こちらも卓球に置き換えて考えましょう。

結論から言うと、しなりがあるほど回転がかけやすくなります。

回転量が上がるのではなく、回転がかけやすくなります。

かけやすいものがかかるとは限らないし、逆もまたしかりです。

このように、正確には違うのですが、基本的には

板が薄いほど回転重視

と考えて問題ありません。

ちなみに余談ですが、「回転量が上がるのではなく」といった「回転量」に関しては、ラケットの上板の硬さに依存します。

板薄か板厚どっちがおすすめか

では、実際には板厚か板薄かどちらがおすすめなのか。

とその前に、実際何mm以上が厚め、何mmからが薄めなのかについて触れておきます。

何mmから板厚?何mm以下が板薄?

~5.9mm     板薄
6.0mm~6.4mm 普通
6.5mm~           板厚

あくまで目安ですし、明確な基準なんて一切ありませんが、だいたいこれくらいかなーという板薄、板厚の基準です。

個人的には5mm台だと薄めかな~とおもいます。

 

参考程度に、薄いのと厚いのの違いが分かる画像を載せておきますね。

2本のラケットの板厚を比較した画像

左が5.5mm、右が6.8mm(左:カルテットAFC 右:SK7)

画像だと大きな差は無いように感じますが、性能としてはこの1.3mmの違いで全くの別物になります。

比較的板薄のほうが人気

それでは板薄か板厚かどちらが良いの?という話に戻りますが、

最近の卓球界では、人気なのは板薄です。

というのも、世界のトップ選手の多く(体感8割)が板薄系のラケットを使っています。

世界で一番売れていると言われるバタフライのティモボルALCが板薄(5.8mm)ですし、それに限らずバタフライの特殊素材系ラケットはほとんど5mm台か6mm前半で板薄です。

それ以外のメーカーの選手でも、板薄の特殊素材入りラケットの使用選手が多いですね。

 

そして日本ではトップ選手の使っている用具がそのまま売れる傾向があるため、一般層でも人気なのは板薄です。

結局どっちがいい?

結局どっちが?

という話ですが、これは分かりません。私は占い師ではないのであなたに合うのがどちらかなんて分かりません。逆に、あなたにはこっちがいい!なんて言っている人がいたら預言者か何かです(笑)

ただ、一般論として言えるのは

ドライブが多い選手は板薄ミートが多い選手は板厚系が良いという人が多い

ということです。

そして、多くの選手はドライブ系、回転系という方が多いため、

合う人が多いのはどちらかというと板薄だと思います。

 

逆に板厚は、ブロックマンであったりロングサーブから3球目を叩く戦術を多用するような方に好まれる傾向があります。

 

まとめ

今回は、ラケット選びにおいて超重要な要素、板厚についてお話ししました。

 

基本的には板厚のほうがスピード重視、板薄のほうが回転重視です。

ただし、板薄の回転重視というのは回転のかけやすさであって回転量のMax値ではありません

 

人気なのは板薄で、多くの人に合うのもどちらかと言えば板薄の方です。

自分で考えて選んでいただくのがベストですが、困ったならどちらかと言えば板薄系をおすすめします。

 

この記事が何かの参考になれば幸いです。

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