今回は、私が思う卓球に必要な上達のコツをお伝えします。
何を意識すべきかというと、「指」です。
「意識する」というのをもっと直接的な言い方で言うと、「強く握る」です。
卓球では、技術ごとに「どの指を強く握ったほうがやりやすいか」というものが存在します。
これを覚えてもらうだけでもこの記事を見た価値があります。
では、どの技術ではどの指に力を入れるべきなのかというのを紹介していきます。
要は上二本を強く握るか、下三本を強く握るか
*ここからはシェークについての解説です。ペンの方も、というよりペンのほうが指使いが大事ですが、私がシェークで、シェークのほうが理解度が高いので、シェークに絞って解説していきます。
まず、どの指に力を入れるかを意識すると言っても、一本単位で変えるわけではありません。
具体的に言うと
- 親指、人差し指の、いわゆる上二本を強く握る
- 中指、薬指、小指の、いわゆる下三本を強く握る
のどちらかが基本です。
つまり、「上二本か下三本か、技術によって力を入れるべき指が違う」ということです。
この記事で最も伝えたいのがこの部分です。読んでいただいた方はせっかくですので、ここだけでも覚えて行ってください。
では、ここからは上二本を意識すべき技術と、下三本を意識すべき技術をそれぞれ分類していきます。
上二本(親指、中指)に力を入れるべき技術
まず、上二本に力を入れたほうがやりやすい技術を挙げていきます。
- ブロック(フォア、バック共)
- 前陣バックドライブ
- バックプッシュ
- チキータ、台上バックドライブ
- スマッシュ
まず、バック系の技術は上二本に力を入れるべきものが多いです。
特に、安定させたいバック系の打法は上二本に力を入れるとよいですね。
あとはスマッシュも、上二本に力を入れたほうが面がぶれないため、やりやすいです。
ミート系技術などの、面がぶれて欲しくない(回転をかけない)ような技術も、上二本のほうが良いですね。
[注意!]上二本に力を入れてフォアドライブを打つな
上二本に力を入れてフォアドライブを打とうとすると、どうしても巻きドライブになります。
巻きドラというと、スピードを出すのが極端に難しい、勝手にカーブする打ち方です。
巻きドラの数少ないメリットとして、「ドライブの飛距離を抑えることが出来、安定する場合がある」というのがあります。
そもそも安定思考の人は、ドライブを入れようとするあまり勝手にこれになってしまっている人が多いです。
特に、指導者がおらず自己流でやっており、かつ安定思考の人はこれになってしまうケースが良く見られます(僕もその典型です)
ただし、巻きドラではスピードドライブなんて打てたものではありません!
なので、上手くなるにつれてどうしてもスピードドライブが必要になり、グリップの矯正を余儀なくされます。
水谷選手のように、巻きドラが基本だけどスピードドライブを打つときはオープンフェイス(巻きドラの逆)に変えて打つ。
というのも良いですが、基本的にずっとオープンフェイスのほうが理想です。
最近の若手選手で巻きドラの選手なんてほとんどいませんし。
まとめると、
巻きドラはなるべくやめておいた方が良い打ち方です。
そして、フォアドライブの際に上二本の指に力を入れるとどうしても巻きドラになってしまいやすいので、フォアドライブのときに上二本に力を入れるのは厳禁です。
ちなみに、今すでに巻きドラになってしまっている人は、「フォアドライブのときは下三本に力を入れる」と意識するだけでもだいぶましになります(体験談)
下三本(中指、薬指、小指)に力を入れるべき技術
はじめに言っておきたいのが、力を入れると言っても常にがちがちに入れないでください。
どの技術でもそうですが、力を入れるのは打つ瞬間だけです。今しているのは、その打つ瞬間に力を入れるのがどの指かという話です。
例えば、フォアドライブは下三本に力を入れるから。といって、中指、薬指、小指に常に力が入っている。などということはやめてくださいよ。
では、下三本に力を入れたほうが上手くいく技術を挙げていきます。
- フォアドライブ(スピード、ループ問わず)
- ストップ、フリック、流しなどの台上全般
- ツッツキ、カット
- *バックスピードドライブ
回転をかける技術や台上など、多くの技術は下三本に力を入れるほうがやりやすいです。
「基本下三本のほうが良いけど、バック系やミート系などの打法のときは一部上二本に力を入れたほうが良い技術もある」くらいの認識が良いと思います。
まずフォアドライブは前述の通りで、上二本に力を入れると巻きドラになってスピードドライブが打てないのでダメです。
次に台上ですが、これも下三本に軍配です。上二本に力を入れると、手首が固定されてしまうため、フォアのストップorツッツキで面が開けません。
つまり、逆横系のサーブをフォアでストップorツッツキするのがかなり難しくなってしまいます。
また、手首が固定されると流しやフリックでも柔らかくタッチしにくいため、質が落ちてしまいます。
台上は、チキータor台上バックドライブをするとき以外は下三本のほうがよいです。
ツッツキ、カットに関してですが、これについては上二本に力入れても入るは入ります。ただ、切ろうと思うと下三本でないと難しいです。
切るためには、当たる瞬間に下三本に力を入れることです。
バックのスピードドライブですが、これは人によります。というのは、バックのスピードドライブをミートのように打つという方は上二本のほうが良い場合があるからです。基本的に下三本に力を入れる方が手首が使いやすいなどの利点から良いですが、ミートのように打つなら上二本のほうが良いという方もいるでしょう。
まとめ
今回の記事で何としてもお伝えしたいのが、
上二本か下三本か、技術によって力を入れるべき指が違う
ということです。
技術ごとに、上二本をしっかり握ったほうがやりやすいという技術と下二本をしっかり握ったほうがやりやすいという技術に分かれます。
どの技術がどちらのほうがやりやすいか。というのは上に書いているので、見ていなくて気になる方はご覧ください。
また、上二本に力を入れてフォアドライブをするのは今すぐやめましょう。巻きドラになりやすいです。
ちなみに、上二本が生きやすいのがフレアグリップで下三本が生きやすいのがストレートグリップです。
フレアとストレートの違いは端的に言ってしまうとこれです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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